会のご案内(理事長挨拶)
クラーク博士馬上像建立へ
学生たちとの別れの地、島松沢に
JR快速で札幌駅から16分、新千歳空港駅から20分と都会の近くにありながらも自然豊かな北広島市は住みよさランキング(東洋経済新報社)で2014年から3年連続北海道No.1になりました。明治期に広島県人25戸103名が入植して出来た町です。広島県とは今でも交流が盛んです。プロ野球北海道日本ハムファイターズが、2023年3月に新球場(エスコンフィールドHOKKAIDO)を開設することで、全国的に脚光を浴び、知名度が上がっているようです。
北広島市には大きな文化遺産があります。北広島市の島松沢は、札幌農学校(現在の北海道大学)の初代教頭クラーク博士が1877年(明10)4月16日に、学生や見送りの人々に “Boys, be ambitious!”の名言を残して、別れたところであります。現在この地には、旧島松駅逓所(国指定史跡)クラーク博士記念碑(宮部金吾氏が提唱し、1950(昭25)年に建立)、寒地稲作発祥の碑(中山久蔵翁記念碑設立協議会が1964(昭39)年に建立)が緑の木々に囲まれ立っており、訪れるものに150年の歴史を感じさせる、閑静な場所となっています。久蔵翁は農業の傍ら、1897(明治30)年の駅逓所廃止まで取扱人を務めており、道央で初めて米作りを成功させ、寒地稲作の父と称されています。
『クラーク博士は、駅逓中山久蔵氏の家に入って休憩したあと、教え子達一人一人と握手を交わし、ヒラリと馬背に跨り、“Boys, be ambitious!”と叫ぶなり長鞭を馬腹にあて、雪泥を蹴って疎林のかなたへ姿をかき消された』(大島正健「クラーク先生とその弟子たち」1937年)との史実に基づき、クラーク博士と中山久蔵翁の関係と、クラーク博士の言葉の意味や在任中の偉業(クラーク精神)を尚一層後世に伝えていく為に、2016(平28)年に特定非営利活動法人 クラーク博士別れの地・久蔵の里普及促進会(略称 NPO法人クラーク会)を地元中心に立ち上げました。
具体的目標のひとつが別れの地「島松沢」に「クラーク博士馬上像」を建立することです。多くの方々に島松沢に訪問していただき、『青年よ、大志を懐け(Boys, be ambitious!)』という言葉の真意とクラーク博士の偉業(クラーク精神)を後世に正しく伝えることです。特に未来を託す若者たちに伝えていきたいと思います。コロナ禍で全く活動できない期間がありましたが、会員募集(現在200名)、クラーク精神研究会、講演会、展示会、学校向けクラーク精神普及活動など、地道な活動を続けてまいりました。いよいよ今年度は、募金活動に入りたいと思っております。この目標を達成するためには多くの資金が必要なため「アンビシャス基金」として募集します。
次の中期実行計画(2022年度から2026年度)を策定しました。
・クラーク博士像の建立用地取得後、基金募集要領を作成しホームページに建立場所を明示の上、募金活動を開始します。
・募金目標金額は、5,000万円とします。
・目標金額にメドがついた時点でクラーク博士の馬上像(台座付き)を発注します。(完成時期を考えると2025年8月迄には発注する必要あり)
・『馬上のクラーク博士像』の建立時期は、2026年8月(北大創立1876.8.16)とし、クラーク博士生誕200年、北大開校150周年、北広島市市制30年、クラーク会設立10周年の記念事業とします。 2022年度は中期実行計画の初年度として、もろもろの課題を解決して、年内には募金活動に入りたいと思っております。クラーク会の趣旨にご賛同いただき『アンビシャス基金』にご支援いただくように心からお願いいたします。